Miyawaki, Y., Yoneta, M., Okawada, M. et al. Neural bases characterizing chronic and severe upper-limb motor deficits after brain lesion. J Neural Transm (2023).
本研究では、臨床評価データおよびMRIデータを用いて多変量解析を実施することで、脳損傷後の慢性期重度上肢運動障害における臨床的特徴とその神経基盤を精査しました。
その結果、慢性期重度上肢運動障害の臨床的特徴は、「包括的な重症度」と「近位運動機能と遠位痙縮のトレードオフ関係」に要約され、皮質脊髄路の損傷程度が「包括的重症度」を決定し、内包前脚や後部放線冠など、皮質脊髄路の前部または後部に位置する領域の損傷程度が「トレードオフ関係」の決定に関連することが示されました。